教採対策 わかりやすく教える?

教採の論文で、「わかりやすい授業をする」という話が出ますが、それに関連した論文を紹介します。

 

神奈川大学 学術機関リポジトリ

「教職課程での教育に教育心理学をどのようにいかすか(その1)」

p79「ところで,筆者は古典的な研究の原典を読ん でいく中でいくつかの問題点に気がついた。そ れは,教育心理学のテキストの中には,原典を 読まずに書かれていると推測されるもの,「孫 引きや」や「間接引用」で済まされていると思 われるものが散見されるということである。ま た,実際の研究条件や背景を省略して,あまり にもシンプルに解説しているものも多い…(中略)…大学教員として「授業者」という立場に立っ て学生を指導する場合,自分が直接確認したも のではない研究,背景をそぎ落とし,エッセン スだけを取り出した理論を伝えることは,もともとの研究や理論が持っていたおもしろさ,あ るいは,限界をそぎ落とし,それらを単なる平 板で公式的な知識として伝えてしまうといった 事態をもたらすのではないだろうか。もし,そ れにより,「教育心理学」を学ぶ学生が「教育 心理学」を「死んだ学問」として受け止め,そ の結果,教職教養の試験対策にだけ勉強すれば よい授業科目と見なす傾向に拍車がかかるとし たら,それは大きな問題であろう。」

 

「教職教養の試験対策」を「大学受験」に置き換えると教員にも当てはまるかも。

以上です。