中高一貫での勤務に備え、中高一貫校の制度関係の論文をメモしておきます。
中高一貫教育:文部科学省
文部科学省の学校教育の多様化政策 : 「専門性」と「参加」による教育の機会均等保障 | 学術機関リポジトリデータベース
p138「多様化政策を「教育内容」(指導要領・教育課程、教科書)、「教育条件」(学級編制・教職員配置、教員人事)、「教育提供主体」(学校設置主体、学校の管理・運営方式)の 3 つに分け、それぞれについて規制改革の実施状況をみていく。」
白川 正樹 (Masaki SHIRAKAWA) - マイポータル - researchmap
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私立高校教育の質の保証・向上と外部からの支援
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学校教育法施行規則
第二十六条 校長及び教員が児童等に懲戒を加えるに当つては、児童等の心身の発達に応ずる等教育上必要な配慮をしなければならない。
②懲戒のうち、退学、停学及び訓告の処分は、校長(大学にあつては、学長の委任を受けた学部長を含む。)が行う。
③前項の退学は、市町村立の小学校、中学校(学校教育法第七十一条の規定により高等学校における教育と一貫した教育を施すもの(以下「併設型中学校」という。)を除く。)若しくは義務教育学校又は公立の特別支援学校に在学する学齢児童又は学齢生徒を除き、次の各号のいずれかに該当する児童等に対して行うことができる。
一性行不良で改善の見込がないと認められる者
二学力劣等で成業の見込がないと認められる者
三正当の理由がなくて出席常でない者
四学校の秩序を乱し、その他学生又は生徒としての本分に反した者
④第二項の停学は、学齢児童又は学齢生徒に対しては、行うことができない。
⑤学長は、学生に対する第二項の退学、停学及び訓告の処分の手続を定めなければならない。
中学校や地域との交流を生かした高等学校の国語科授業の研究 : 学校現場のコミュニケーション能力を育む環境のフィールドワークを通して | 学術機関リポジトリデータベース
p136「①中学入試を経て 6 年間一貫教育を施す中等教育学校(a 初発,b 後発の中等学校),②中学入試と高校入試を行い,従来の高等学校敷地内に附属中学校を増設した併設型中高一貫校(附属中学校併設高校),③既存の地域の中学校と高校が連携する連携型中高一貫校である。それに加えて④特色ある取り組みの見られる一般的な公立高校も観察対象とした。」
p139「行事やカリキュラムの側面から比較すると,①の型においては 6 年間を見通して一貫したカリキュラムで余裕を持って取り組める。長期的な課題研究で力を育むのには適した環境である。②や③の型の一貫校では,高校受験を挟んで生徒の移動があるため中学の 3 年間と高校の 3 年間を直結することはできないが,行事等で連携したり教科の教員間の話し合いによって接続する部分を取り入れたりすることは可能である。④の高校においては,高校入試により様々な中学からの入学生を年ごとに迎えるために連続性を持たせることは難しい」
p141「制度上,各学校の入試がどの時点で行われるかというところは,コミュニケーションの環境に大きく関わることが推測できる。①中等教育学校に見られるコミュニケーションの環境は,併設型の附属中学校にも共通する課題であることがわかる。中高一貫校に限らず少子化が進む地域では,新たなコミュニケーションの場が創出されがたいといえよう。閉じられた環境について,③連携型中高一貫校や④特色あるカリキュラムを行っている高校で試みられている教室に閉じないコミュニケーションの環境作りや,生徒に自己肯定感を持たせる取り組みを行うことが改善の手がかりとなる。」
p143「授業環境を,「地域との連携」と「中学との連携」という側面から整理する。
①中等教育学校…6 年間を見通したカリキュラムが組まれており,中高の連携は校内において達成されている。地域との連携は,地元の研究機関や大学等の専門分野での関わりが強い。
②併設型中高一貫校…併設の利点を生かし行事日程を調整し,可能な限り合同で行っている。カリキュラムにおける連携は各教科に委ねられており,英語,数学において連携が積極的に行われている。地域との結びつきは,科学の分野で地元企業や大学との連携がある。附属中学校は,通学区域が広範囲に渡るため一般的な公立中学校と比べ地域住
民との結びつきは希薄である。
③連携型一貫校…地元中学校と連携し地域に協力を得て学校行事を行っている。中高と地域との連携を強く意識して学校が運営されている。
④特色ある公立高校…生徒を地域社会に出向かせて育ててもらい,地域も活性化させようとする意識が高い。中学校との関わりは,高校入試の影響もあり,あまり強くない。」
p145「進学を重視した中高一貫校のコミュニケーションの環境について,中等教育学校では,授業においてコミュニケーションが活発に行われている反面,その環境が校内に閉じられる傾向があることや,外部の専門家を活用して環境に変化をもたらそうとしている事例が見られた。併設型中高一貫校の附属中学校では,授業でのコミュニケーションが活発であるが,中等教育学校と同じように閉じられた環境があること,中高がどのように連携していくかが課題であることを述べた。入試を経て,学習への関心が高い比較的同質の生徒が集まる進学重視の中高一貫校では,閉じられた環境が形成されやすく,適応につまずいた生徒は必要以上に劣等感を抱え,自己肯定感が低くなってしまう傾向があることがわかった。」
以上です。